【大牟田市】6月28日より小代焼の陶芸家福田るいさんの個展が開催されています!
2025年6月28日より、小代焼(しょうだいやき)の陶芸家福田るいさんの「unloopのアンティークと、るいさんのうつわ展 Ⅷ」が開催されています!
小代焼は、熊本県北西部の小岱山(しょうだいさん)のふもとで約400年前から焼き続けられている九州を代表する陶器です。その起源は、豊前国(ぶぜんのくに)の小倉藩藩主であった細川忠利が熊本藩に移封された際、豊前国の上野(あがの。現田川郡福智町)で作陶をしていた陶工源七(牝小路家初代)と八左衛門(葛城家初代)が小岱山のふもとに移り住み、窯を開いたことに始まるとされています。釉薬の深い美しさと自由な流し掛けの模様の素朴な味わいが特長で、日常で用いられるうつわとして、また茶道で用いられる茶陶(ちゃとう)として多くの人々に愛されています。
福田るいさんは、お父様である福田豊水氏が興した小代瑞穂窯(しょうだいみずほがま)の2代目です。大学卒業後は栃木県の益子町で、人間国宝となった益子焼の陶芸家島岡達三氏に師事しました。帰郷後は熊本県荒尾市で豊水氏とともに作陶に取り組み、独自の技法を追究して熊本・福岡・大阪・神戸・東京・ドイツなどで展示会を開催するなど、精力的に活動しています。
開催会場となる「in the past」は、銀座通りにつながるアーケードに面したビルの一階の店舗をリノベーションして2017年にオープンした多目的スタジオです。基本的にはデザインの仕事を行うホーム・オフィスですが、「十割蕎麦とラーメンの期間限定営業」「新進気鋭の写真家による独自の視点の写真展」など、様々な興味深いイベントが開催されています♪
「unloopのアンティークと、るいさんのうつわ展」は、元々は小代瑞穂窯で開催されていた夏の窯開きをこちらで開催するようになったもので、2025年で8回目の開催となります。「unloopのアンティークと、るいさんのうつわ展 Ⅷ」では、福岡市のアンティーク家具店unloopの家具に福田さんの作品が展示されています。家具と一緒に展示することにより、実際に家庭で福田さんの作品を使うシーンがイメージしやすくなります♪
会場内には、新作を始めとする沢山の作品が展示されています♪
開催期間中には作品の追加もあります♪
会場で福田さんにお話を伺ったところ、今回の展示では「ボタシリーズ」の魅力を多くの方々に知ってほしいとのことでした♪
ボタシリーズという名前には、「植物の」という意味の「ボタニカル」と、大牟田ならではのあるものがかかっています。
炭鉱で使われていた言葉「ボタ」は、石炭を選炭した後に残る石を表します。かつて石炭の街「炭都(たんと)」として栄えた大牟田には、多くの「ボタ山」が見られました。ボタシリーズは、ボタを用いた釉薬「フライアッシュ」を使った作品です。窯変(窯の内部で起こる色の変化)による、予想もしないような色合いや文様も楽しめる作品です♪
また、7月第2週からは、土日祝日限定で担々麺やまぜそばを福田さんの作品で堪能できる企画「 in the Noodle」も開催されます♪
「 in the Noodle」では、北海道産無農薬無化学肥料の小麦粉で作った自家製麺を使った坦々麺かまぜそばを楽しむことができます♪ 特製の醤油ダレやラー油などで食べる汁なし坦々麺は、in the pastを運営するご夫妻の家庭の夏の定番メニューです♪
日程:2025年7月5日(土)、6日(日)、12日(土)、13日(日)、19日(土)、20日(日)、21日(月・祝)
時間:12時から、麺がなくなり次第終了(麺の予約も可能です)
小代瑞穂窯を紹介するWebサイトでよくみられる「伝統とは灰を守ることではなく、燠(おき)を密かに保ち続けることである」という言葉について福田さんにお話をうかがったところ、アフリカのことわざに由来しているそうです。
「灰(文化)をそのまま持っているのでは、何も起こらない。燠(静かに真っ赤に燃える薪や炭)は、ふっと息を吹きかけると再び燃え始めます。本質を保ちながら、様々な状況に合わせて自身の作品を変えていく。その自由さが楽しいです」という福田さんの言葉が印象的でした。
今年で8回目となる「unloopのアンティークと、るいさんのうつわ展」は、既に大牟田の夏を知らせるイベントとなっています♪ 2025年の夏、伝統と進化を楽しめる福田さんの作品に出会いに行ってみませんか♪
「unloopのアンティークと、るいさんのうつわ展 Ⅷ」
開催期間:6月28日(土)〜 7月21日(月)※会期中、水曜日定休
開催会場:in the past(大牟田市本町1丁目2−19 中原ビル 1F)
開催時間:12:00〜18:00
in the pastはこちら↓